Destination Deluxe ウェルネス・リゾート世界のトップ10
Destination Deluxe は世界各地の厳選されたウェルネス・リゾートを紹介しているウェルネス&トラベル専門のウエブマガジンで、先ごろ彼らが認めた2024の世界のトップ10を発表している。このデスティネーション・デラックスの創刊者でCEOのビビアン・タンさんは、かつて「アジアスパ」の編集長を務めていた方なので、スパ&ウェルネス業界の方なら彼女の知識に納得される人も多いと思う。
https://destinationdeluxe.com/top-10-wellness-retreats/
英語のサイトなので、日本語で簡略に紹介します。
《世界のウェルネス・リトリート トップ10》
1. カマラヤ(サムイ島、タイ)
アジア屈指のウェルネス・リゾートであるカマラヤは、その美しい敷地とアーユルヴェーダ、自然療法、中国伝統医学などのホリスティックなトリートメントで有名です。
このカマラヤの敷地内にある丘の中腹には且つて仏僧がメディテーションをしていた洞窟があり、スピリチュアルな場所であることでも知られています。
カマラヤでは、デトックス、ストレス&燃え尽き症候群、エモーショナル・バランス、ヨガ、理想的な体重、身体的理学療法、スリープリトリート、オプティマル・フィットネス、そしてオーダーメイドのリトリートなど、一連のウェルネス・プログラムを提供しています。 カマラヤの食事は、ストイックさだけでは物足りない方向けに自由度があるのがうれしい。最低3泊より。
(今年2024年、JSWTとしてカマラヤへの研修ツアーを企画しましたが、予算が合わず断念しました。)
2. アロ・ハ(ニュージーランド、グレノーキー)
魅惑的なサザンアルプスの間にひっそりとたたずむアロ・ハは(クイーンズタウンから35分)、ワカティプ湖を見下ろす荒々しいニュージーランドの風景に囲まれた、親しみやすいエコ・フレンドリーな隠れ家です。太陽光と水力発電を利用しエネルギーの自給自足を達成しているウェルネス・リゾートは、南半球初のユニークなもので、最大32名までの少人数制です。木、石、ガラスを基調とする、自然の景観に溶け込む建物は、ゲストが自分自身と環境とのつながりを取り戻すことを可能にしている。 オーガニック・ガーデンで採れた食材を使った、おいしいベジタリアン料理。アロ・ハでは5泊または7泊のオールインクルーシブの旅です。
3. RAKxaウェルネス(タイ、バンコク)
バンコクから目と鼻の先に位置するRAKxaは、バンコクの「緑の肺」と言われるチャオプラヤ川沿いにある。 RAKxa バイタルライフ(バムルンラード国際病院の子会社)の世界一流の代替医療の医師によるタイ伝統医学(TTM)、中国伝統医学(TCM)、アーユルヴェーダを取り入れ、西洋医学を組み合わせたウェルネスを提供。
宿泊客は3日間のパッケージから長期的な健康目標を念頭に、カスタマイズされた14日間のプログラムまで用意されている。最新のスパ施設・設備とヴァイタルプールがあり、また、メディカルジムに経験豊富な理学療法士がおり、フィットネスのパフォーマンスを最適化するための数々のマシンとテクニックを提供。
RAKxaには心身ともに最適な健康を手に入れるために必要なものがすべて揃っている。
4. シックスセンシズ・ドウロバレー(ポルトガル)
ブドウ畑と何エーカーものなだらかな丘の間に位置するシックスセンシズ・ドウロバレーは、修復された19世紀の荘園の中にあり、ウェルネスに集中し、健康を維持または回復するための自然の中の究極の隠れ家です。 ヨガ・クラスではドウロ川を見渡す眺望を、また近くの森での森林浴。ウェルネス・プログラムはウェルネス・スクリーニングから始まり、その後パーソナライズされる。 スパ・トリートメント、ムーブメント、ヨガ、瞑想、マインドフルネス、そしてヒーラーやウェルネス・スペシャリストによるホリスティック・セッションなど、幅広いセラピーが用意されている。 美食家も大満足。 シックスセンシズのスパはすべて地元産の食材を使用しており、シックスセンシズ・ドウロバレーも例外ではない。 シックスセンシズ・ドウロバレーは広大なオーガニックハーブ&ベジタブルガーデンがあり、栄養価の高い食材であなたを満たし、罪悪感なく地元のワインを堪能できる。
5. ファイブエレメンツ(バリ島、インドネシア)
バリ島で最も多くの賞を受賞しているウェルネス・デスティネーション。
アユン川のほとりに佇むファイブエレメンツ・バリでは、バリのヒーラーたちが何世代にもわたって受け継がれてきた儀式やセラピーを実践している。シグネチャー・リトリートであるパンカ・マハブータ(5つの要素)は、若返り、補給、調整のための人生を変えるウェルネス・プログラムだ。 スパ・トリートメント、ヒーリング・セッション、浄化の儀式、ヨガ、瞑想、そして受賞歴のある植物ベースの料理が含まれる。通常3泊から21泊まで、ニーズに合わせたプログラムを選び滞在する。
6. アマンプリ(タイ、プーケット)
市場のウェルネスへの関心の高まりを受け、アマンプリもウェルネス・プログラムの提供をしています。最低3泊から。徹底的なカウンセリングとウェルネス・スクリーニングに基づいて、それぞれのプログラムはパーソナライズされる。リゾートはプーケットの西海岸、ヤシの木に囲まれたビーチにあり、ヴィラはすべてプライベートテラス付きで、緑の木々に囲まれている。
7. コモ・シャンバラ・エステート(インドネシア、バリ島)
コモ・シャンバラ・エステート(COMO Shambhala Estate)でウェルネス・リトリートを過ごすのは、大自然に還るような感覚です。緑豊かなバリのジャングルにあるアユン川の高台にある魔法のような広大な敷地は、ホタル、リス、サルなど多くの動物がこの自然の遊び場を共有しています。 コモ・シャンバラ・エステートは、ブランドのフラッグシップであり、この分野におけるウェルネス・リーダーであり続けている。3つの異なるウェルネス・プログラムを提供し、さらにオーダーメイドパッケージもある。 ウェルネス・アクティビティには、ヨガ、ピラティス、瞑想、ハイドロセラピー、マッサージ、レクチャー、田んぼやコモの敷地を巡るトレッキングなどが含まれる。 さらに、受賞歴のある「コモ・シャンバラ・キュイジーヌ」のヘルシーな料理を味わうことができる。 (2013年NSPAの研修旅行で訪問しています。)
8. ゴールデンドア(アメリカ、カリフォルニア州、サンマルコス)
600エーカーのなだらかな丘とハイキングコースに囲まれたゴールデンドアは、サンディエゴから北へ車でわずか40分。 1958年にオープンしたアメリカの老舗的なデスティネーションスパは、今日においても代表的なウェルネス・リゾート。日本をコンセプトに、マインド、ボディ、スピリットの変革に焦点を当て、視覚的にもサービスにおいても日本を表現しアメリカのセレブリティー達を魅了してきた。日本旅館をイメージした40室の客室は、障子と畳敷き。さらに、日本の浴衣も用意されている。
9. SHAウェルネスクリニック(スペイン、アリカンテ)
スペインの山中にひっそりと佇み、地中海を見下ろすSHAウェルネスクリニックは、6,000平方メートル以上の広さを誇り、ヨーロッパ屈指のメディカルスパ。
西洋医学の専門知識と東洋古来の代替療法が、健康的な栄養摂取とともに組み合わされている。 デトックスからフィットネス、減量、睡眠回復、そしてアンチタバコまで、それぞれのニーズに合わせた豊富なプログラムが用意されており、自然療法、オーダーメイドのフィットネス・プラン、健康的な食事でウェルビーイングの向上に重点を置きながら、新しい生き方の実現をサポートしてくれる。2つの屋内プールと多数のリラクゼーション・エリアを備えたハイドロセラピー・サーキットもある。 SHAでのほとんどのリトリートは最低7日間が必要。
10. グウィンガンナ・ライフスタイル・リトリート(オーストラリア、クイーンズランド州)
クイーンズランド州の素晴らしいタレブジェラ渓谷に位置している。 フィットネス起業家のトニー・デ・リードが設立し、俳優のヒュー・ジャックマンが共同経営するこのリトリートでは、海岸と周囲の渓谷の息を呑むような景色が楽しめ、リラックスした雰囲気が漂っている。 グウィンガンナは、オーガニック料理、スパ・トリートメント、ウェルネスセミナーをローテクな環境で提供し、より健康的な生活を促すことを目指している。 2日間のウェルネス・ウィークエンドから7日間のデトックスまで、また複数のリトリートを組み合わせて長期滞在も可能です。
ここまで世界のトップ10を見てきて気が付くのは、7軒がアジアパシフィックにあり、うち5軒がタイとバリ。それ以外のポルトガルのシックスセンシズは、そもそもアジア発祥のブランド。アメリカのゴールデンドアは日本コンセプト。そうすると、スペインのSHAウェルネスクリニックのみが従来からのヨーロッパスパがオリジナルとなる。
これは、意図的にアジアパシフィックに比重を置いているわけではなく、ツーリズムとウェルネスの視点で選ぶとそうなる、ということだ。
ニュージーランドとオーストラリアは、従来からアジアのスパ業界と共に歩んできた結果と思う。
アジアにウェルネス・リゾートが多いのは、体系化された伝統療法がアジアの各地にあり、それが補完代替療法として採用され、人材がそこに存在しているということがまずあり、ツーリズムとしてコストパフォーマンスのある、そして気候療法として効果のある異世界というのが欧米から見た場合のアジアということだからだろう。そこに需要があり、決定的にしたのがアジア各地の業界全体と政府観光省や観光局の、国を挙げてのマーケティングが功を奏した結果、特にタイとバリには優秀なウエルネスリゾートが数多く存在することになった。